vol.11 みんなで楽しくパーティー準備 ―マルタとロノンの幸せマルシェ―
texte & photo : アトランさやか
今回は、友人カップルと一緒にマルシェに行ってきました。そのカップルとは、最近付き合いを始めたばかりのスペイン人女性のマルタと、料理上手のフランス人男性のロノン。賑やかなこと、食べることが大好きな彼らと過ごす時間はいつも笑いに満ちていて、温かくて幸せな気分になります。この日は、ロノンの40歳の誕生日を祝うために、パリ、そして地方から仲間達が大集合。皆でわいわいと準備から楽しませてもらいました。    
昔ながらの建物の中にあるマルシェ マルタは舞台女優やダンス・コーチとして活躍中
  料理上手のロノンは、ブルターニュ出身。若い頃は海の近くで暮らしていただけに、魚介にはなかなかうるさい彼なのですが、このマルシェの魚屋には絶大な信頼を寄せているそう。大西洋に浮かぶノワモンティエ島で獲れるものを中心に、新鮮な魚介類が並びます。今日のフェット(パーティー)用には、ここのマルシェで評判のSALAISONS DE BRATAGNE(ブルターニュの塩漬け加工品)でソーセージを購入。  
各サイズの海老は、調理済みと生と両方が いかにも肉屋!の風格漂う主人
    今回のフェット会場になったマルタのアパルトマンは、パリ北駅のすぐ隣にあります。彼女はよく引越しをする方ですが、引越しをするたびに、その空間を底抜けに陽気で居心地のいい「マルタ・カラー」に染めてしまいます。ペンキ塗りはお手の物、どこからか不要になった木材を探してきてキッチンに調理台をつくってしまったり、段ボールを使って棚をつくったり、アイデアは尽きることがないよう。
ポテトサラダのため、大量のじゃがいもをむく カラフルなキッチンに、窓からの光が差し込む
  対してロノンは、仲間内での料理大将。フランスでもきっての美食の街、リヨンの映画館でディレクターを務める彼は、人生を楽しむプロのような人です。美味しい料理をたくさん知っている彼は、食材選びにもこだわりが。リヨンに遊びにいったときには、市で一番のマルシェを紹介してくれました。今回はゲストの数が20人を軽く越え、しかも着くのがばらばらなので、時間がたっても美味しいお米のサラダを手早く準備。  
綺麗にかたちよく切られたパプリカ フランス人が意外と好きなお米のサラダ
  この日の飲み物は、ブルターニュから駆けつけたロノンの親友お手製のポンチ。ラム酒がたっぷりはいったこのお酒は、ソワレの間尽きることのないよう、大きな桶のようなボールにたっぷりと用意されていました。このポンチ、フェットが始まる前までは冷蔵庫で出番を待っていたのですが、冷蔵庫を開けるたびにラム酒のいい匂いが「ふわっ」と広がってパーティー気分を盛り上げていました。フランスでのフェットは、だいたい始まるのが夜の8時頃。お菓子作りが得意な人は自慢のお菓子を、ワインを選ぶのが上手な人は美味しいワインを手に、それぞれ適当な時間にやってきます。この日のメイン・イベントは夜の12時もまわった頃。ケーキのキャンドルを勢いよく吹き消したロノンに、フェデリコ・フェリーニ監督の豪華写真集を皆からプレゼント。そうしてロノンの素敵な40代が幕を開け、フェットはダンス・タイムへとなだれこみ、朝日が昇る頃まで饗宴は続いたのでした。
冷蔵庫に陣取るマルタ人形は、本人のお手製

■マルタのマルシェ Marche couvert Saint-Quentin
85 bis, Boulevard Magenta 75010 Paris
火〜土8時30分〜13時/16時〜19時30分、日8時30分〜13時


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