南フランスの伝統的な陶器の良さを日々の食卓で気軽に楽しめるように、という思いから生まれた陶器『アラプロヴァンサル』。フランスの南、地中海に面したプロヴァンス地方は古くから陶器の製造が盛んに行われています。南フランスの陶器はぽってりとした素朴なフォルムとイエローやグリーンといった明るい色づかいが特徴的。まるで太陽の光を閉じ込めたかのような明るい色の陶器は、お料理をより一層引き立ててくれます。     キャトル・セゾンでも以前から<アトリエ・デュ・サージュ>という工房でプロヴァンスの陶器を取り扱っていました。多くのお客様から愛されていましたが、フランスでも赤土が手に入りにくくなったこと・職人さんが減ってしまったことからこれまでのようには生産できなくなってしまいました。そこで、新たな窯元でもう一度プロヴァンス陶器を作ろうと『アラプロヴァンサル』の企画がスタートしました。
イエローのボウルには、オリーブのグリーンがよく似合います。  
  新しく陶器を作るにあたり、最も重要なのは土選びです。赤土はやわらかな独特の風合いのよさがある一方で、もろく欠けやすい・貫入(土が水分を吸うことで表面の釉薬との収縮率の差がおき、釉薬の内側にひびのように見える亀裂がおきる)が入りやすいといったことがあります。さらに、電子レンジや食洗機などには使えないため現代の食卓では機能的に扱いにくい、といったデメリットもあります。

赤土の風合いを残しつつ、日常使いに適した土の産地を探していくうちに、日本の常滑(愛知県)にある陶器メーカーに出会いました。常滑は古くから陶器の産地として知られた土地。焼き物の歴史はなんと900年も前から始まっているそうです。常滑の赤土と、長い歴史の中で培われてきた技術を使えば思い描いている風合いの陶器が制作できそうです!
常滑にはそこかしこに登り窯の煙突があります。  
土が決まったら次は色(釉薬)の調合です。あの、南フランス陶器の微妙なイエローやグリーンを出すために何度も試作を重ねました。同じ釉薬を使っても生地の配合によって焼き上がりの色が変わってしまいます。微妙な調整を続けていく内に、やっと納得できる色にあがりました。    
試作品の数々。 写真手前が製品。より暖かみのあるカラーになっています。
色づくりと並行して行ったのが形状(型)の作成です。柔らかさやぬくもりを感じられるように手挽きの微妙なゆがみのあるサンプルを作って、形状を決定します。 この工程では、素朴な陶器の雰囲気と使いやすさのバランスをとらなくてはいけません。     例えば、マグのハンドル。ぽってり感を出すためには太さが必要ですが、あまり太くすると今度は重たくなってしまいます。女性が手に持った時に持ちやすいか?食器棚への収納は問題ないか?料理を盛った時のイメージは?など、実際に生活の中で使われるシーンを想像しながら、微妙なサイズの修正を重ねました。
素焼きしたサンプル  
  形状が決まったら、サンプルを元に型を作ります。通常、型は専門の職人さんに外注することが多いのですが、このメーカーさんはベテランの型職人さんが社内にいらっしゃるので、イメージを的確に早く伝えて型をおこすことができます。通常、7種類ものアイテム数をオリジナルで作るには手間もコストもかかりますが、それを実現できたのもそういった生産体制によるものです。  
奥の方がベテランの職人さん。   型が完成しました。
型ができたら、いよいよ土を流し入れ、生地を作っていきます。液体状の土を入れ、ある程度乾燥したら型からはずします。まだ生地が柔らかいうちにボウルやマグのパーツをつけます。接着面に少しくぼみをつけ、そこに共土を溶いた「ぬた」と呼ばれるものを接着剤として塗ります。取っ手をつけた後は接着面や口元を筆で優しくなでてきれいに整えます。いま店頭に並んでいる商品は、このように繊細な工程を経てひとつひとつ丁寧につくられています。
 
 
  ボウルにくぼみをつけて…  優しく、丁寧にパーツを取り付けます。
    ようやく最後の焼成までの準備が完了しました。あとは、本焼きのあがりを待つばかり。焼成は約8時間ですが、火を入れてから焼成、自然に冷めるまで丸一日かけてゆっくりと出来上がりを待ちます。そして遂に…完成!サンプル製作の型修正や色出しまで何度も何度も試作を繰り返してきましたが、思い描いていた『南フランスのやわらかさを持つ、日常使いの器』がようやく誕生しました。
乾燥した生地を素焼きして冷まします。 バケツの中の釉薬に陶器をくぐらせます。  
これから少しずつ寒くなってくるので、煮込み、オーブン料理など秋の味覚ふんだんに取り入れた暖かいお料理と合わせてみてください。ボウルにはスープをたっぷり盛っても良いですし、小さく切ったフルーツを乗せて食後にコーヒーと楽しむのもおすすめです。南フランスの明るい食卓の雰囲気をぜひお楽しみ下さい!    
お料理の色が鮮やかに引き立ちます。  朝食使いにもおすすめ。
 
>>>商品情報 アラプロヴァンサル
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